プチコラム16 家づくりの先にあるもっと大切なコト
Q 「家」づくりの目的は?
「家」はさまざまな構成要素(デザイン、素材、性能、間取りなど)が集まり、形成されています。
それらの要素をどのようなものにしたいのかを決めていく「過程」はもちろん大切なことなのですが、もっとその先にある「結果」を見据え考えることが大切です
■構成要素 ■結果
デザイン → 喜び
素材 → 居心地
性能 → 快適さ
間取り → 住みやすさ
ということになります。
つまり家づくりで大切にすべき点は、その先にある「暮らし」づくりという目的(結果)のためにどのような構成要素(手段)を採用するのか、という点です。つまりその「暮らし」づくりこそが家をつくる理由だと思います。それゆえ、結果としての「家」にはさまざまな形や造り方が存在するはずなのです。
もし、ただ単に「家」という「モノ」が手に入れば十分ということであれば、建売住宅を10社くらい比較して、一番安くて一番性能が良い家を「買う」のもひとつの選択ではあります。
でも、もしその「家」の先にある「暮らし」を求めたいのであれば、それは自ら「つくる」しかありません。なぜなら「家」という「モノ」は売られていても、「暮らし」という「コト」はどこにも売られていないからです。
なので、私たちのような「家をつくる職業」にとって最も大切で、私たちにしかできないこととは、「暮らし」を創造し、提案し、提供することなのだと思っています。
その先にある「暮らし」を一緒につくりましょう
改めて家づくりの先にあるコトとは、いったい何かまとめてみましょう。
規定通りに条件を満たした箱。それは「家」として正しいモノです。そういう「家」の選び方も紹介もアドバイスもたくさんできますが……、
家を建てるための法律でも何でもない。
性能にも関係ない。
別に無くても困らない。
でも、あったら愉しい。使ってみたら便利。気づいたらみんなそこに居る。
そういうことを内包する「家」であることこそ、家づくりのその先である「暮らし」が存在する家のような気がします。
そして、
「それがあったからこんな暮らしがはじまった」
「これがあったから子どもがこういう力を身に付けた」
家づくりに携わる者として、後からそのようなお話を聞けたとき、この仕事でよかったと、お客様と家を「一緒につくって」よかったと思えます。
その先の、その家での「暮らし」も考えてみませんか? 「家」と「暮らし」を一緒に。